2024/03/20
汗をかく機能が体に備わったのは猿から人に進化する過程でのこと。
地球環境のサバンナ化によって森から草原に出てきた人の祖先は食べ物を求めて広い大地を長時間歩いたり狩をして走り回ったりするようになりました。
運動量が増えると体温はどんどん上がっていきますが、あまりに暑くなると特に熱に弱い脳をはじめ身体の組織がもちません。
そこで他の動物よりも効率的に熱を下げる仕組みが必要になったのです。
猿など動物の全身を覆う体毛には、保湿効果や細菌・紫外線など外部の刺激から肌を守る役目がありますが体温が上がりすぎる危険が常につきまといます。
人にとって体毛はむしろ邪魔なモノとなって退化し熱を外に逃す効果に優れた「発汗」という仕組みが発達したのです。
人はトレーニングを積めば夏の暑い日でも2〜3時間のマラソンを走ることができます。
しかし他の動物、例えば犬などは真夏にマラノンと同じスピードで走ると15分くらいしか持ちません。
人が長時間運動できる能力を身につけたのは発汗という体温調節機能が備わったおかげと言ってもいいでしょう。
次回も汗について面白い話をしていこうと思います。